No.17 dozo

dozo公式サイト分析

1. ターゲット層

dozo公式サイトが主に想定しているターゲットは、20代後半〜40代の都市部在住女性。特にSNSやLINEギフトなどのオンラインギフト文化に親しみがある層で、ライフスタイル感度が高く、美容や健康、食を通じた「気の利いた贈り物」に価値を感じる人々。
また、結婚・出産・転職・誕生日といった節目を「体験で祝う」ことを重視する人が多く、相手との関係性に応じたギフト選びをスマートに済ませたいというニーズも強い。加えて、Z世代に近い感覚を持つミレニアル世代も意識しており、「贈り物の選択肢が多く、センスよく見える」点が重視されている。

2. 訴求効果

dozoの強みは「もらった側が選べるギフト」という選択型ギフトの仕組みにあるが、それだけにとどまらず、「贈る理由」に物語性を持たせたストーリーマーケティングが展開されている。
「#100 暑中お見舞い申し上げます」など、シーン別のハッシュタグがギフトの用途や感情と紐づけられており、贈る相手を具体的に想像しやすい構成になっている。さらに、編集部の推しコメントやコラムを通じて、実際の使用イメージや“温かい理由”が提示されており、購買行動を後押ししている。
“体験が選べる”“感情に寄り添う”“軽やかで気の利いた”という3軸の訴求が明確。

3. デザインのポイント

色彩:全体的に白を基調としたクリーンな背景に、アクセントとして温かみのあるピンク・オレンジ・ベージュ系を使用。彩度を抑えた配色が、ギフトとしての“品の良さ”と“親しみやすさ”を両立している。商品画像の明度・彩度がやや高めに設定されており、視覚的なコントラストで視線を誘導。

書体:メインフォントにはゴシック系を使用し、タイトルやセクション見出しには、手書き風・明朝寄りのニュアンスを含むフォントをミックス。モバイル表示でも視認性を損なわないバランス設計で、洗練された雰囲気と柔らかさを演出。

余白:セクションごとの余白は大胆に取られ、1画面1訴求に近い構成。文字と画像がぶつからない設計で、情報密度を適切にコントロール。ファーストビューからスクロールの誘導が自然に起こるような縦構造で、ユーザーの没入を妨げない工夫がされている。

4. コンテンツ戦略

月ごとのテーマ企画(#◯◯)や編集部セレクトによる「イチオシ」など、ユーザーが迷わず選べるガイドコンテンツが豊富。特に「編集部員の推しコメント」や「体験者の声」を通して、ギフトの実体験や“空気感”を可視化している点は効果的。
また、ランキングや「殿堂入り」ギフトで社会的証明(他人の選択を参考にする心理)を活用し、贈り物初心者や迷いがちなユーザーへの導線も用意されている。
ブランドストーリーや想いよりも、「使いやすさ」と「選びやすさ」を前面に押し出した実用的な設計。

5. ユーザー体験設計

dozoはスマホファーストの設計が徹底されており、直感的な操作性と導線設計が魅力。例えば、「今週みんなが贈ったdozo」では、人気傾向を視覚的に把握でき、意思決定を素早く行える設計。
ログイン後のマイページでは、誕生日リスト管理やポイント付与、履歴確認など、リピーター施策も充実。アプリダウンロード特典として500円クーポンを配布するなど、サイトからアプリへの誘導設計もスムーズに統合されている。

6. 差別化ポイント

最大の差別化は、テーマ性のあるギフト提案と、編集部主導の“推し企画”によるメディア的要素の融合。例えば「#36 三度の飯よりBEERでしょ!」といったユニークで生活に寄り添ったネーミングは、贈り手と受け手の距離感を自然に近づけている。
一般的なギフトサイトが“カタログ感”を拭えない中、dozoは“ギフトのあるストーリー”を提供するという、情緒的価値を明確に掲げている点でユニーク。ブランドロイヤルティやSNSでの拡散にも強みを持つ。

 

 

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